第5回「SDGs全国子どもポスターコンクール」審査員による講評(その3)
遅ればせながら、2024年度に実施しました第5回SDGs全国子どもポスターコンクールについて、審査員からのコメント・講評の公開、第3弾、これで最後となります。本コンクールは、2025年度も昨年と同じく、7月15日から募集を開始いたします。ぜひこの講評・コメントをご参考にしながら、今年のご参加いただければ幸いです。(内容自体は、X(旧twitter)ですでに発表したものをまとめたものになります)
【審査会スタッフ】
①株式会社セブン-イレブン・ジャパン 吉田希美枝さま(セブン-イレブン賞について)
本年も「セブン-イレブン・ジャパン賞」として、7つの作品を選ばせていただきました。
どの作品も素晴らしく非常に迷ったのですが、私どもは、環境対策を業務の中心の1つにおいていますので、私どもの思いに近い作品を中心に、選ばせていただきました。
また多くの方にシンプルにメッセージをお伝えしたく、できるだけアイキャッチ(注目を引くための要素)があって、わかりやすい作品を受賞作品といたしました。結果として中学生が4名、小学生3名の方が受賞者となりました。


②ポプラ社 山口竜也さま
僕は、第1回からスタッフとして参加してきました。
今年の審査会は、審査員の皆さまに多くご参加いただけることもあり、受賞作の決定は結構大変だと思っていたのですが、予定通りの時間で終わることができました。
審査員の方々はじめ、スタッフみなさんのご協力のおかげです。ありがとうございました。
今回のポスターコンクールの感想としては、レベルが高くて、選ぶのはとても難しいなということがいちばんです。僕の立場では、どれの出来がいい悪い、これはワンパターンだとか、またシロクマか~など、そういうことを言うつもりはありません。SDGsのテーマに書かれた抽象的な言葉をポスターという形で具象として描くというのは、それ自体がすごく難しいこと。それを、子どもたちが自分自身で考えてやっている、ポスターを通じて、みんなに伝えようとしている。これは本当にすごいことだと思いながら、去年に続いて司会の任をやらせていただきました。ありがとうございました。
③ポプラ社 堀創志郎さま(マクドナルド賞について)
まず、マクドナルド賞につきまして報告します。
マクドナルドさんが取り組まれているSDGsのテーマが6つあります。②飢餓をゼロに、⑧働きがいも経済成長も、1つくる責任 つかう責任、13気候変動に具体的な対策を、15海の豊かさを守ろう、⑦パートナーシップで目標を達成しようの6つですが、そのテーマについて描かれた「SDGsテーマ賞」の次点のものから、マクドナルド賞を選びました。
わたしも第1回のときからこのポスターコンクールに関わらせていただいています。当初は、応募数はいまよりずっと少なかったですが、手探り状態、四苦八苦しながら、審査会の準備をやっていたのを覚えています。
今年5年目を迎えますが、ここまでなんのトラブルもなく、スムーズにやれたのは、審査員やスタッフのみなさまのこれまでの積み重ねの賜物だと思います。ありがとうございました。
このコンクールは、2030年まで続いていくものですので、今後もご協力をいただければと思います。そして、スタッフの立場から見ましても、SDGsのポスターを描くというのは、画力だけの問題ではないと思います。いかにSDGsのことを理解して、それを自分ごととして考えて、どう表現していくかというところが、ただ絵を描くこととは、違うところだと思います。ありがとうございました。
④ポプラ社 原田哲郎
みなさまおっしゃっている通り、今年はさらにレベルが上がっていて上手なポスターが多くて、選ぶのが大変だなと、スタッフでよかったと思っていました。
先ほど、別の方のお話で、本日の最終審査会にまで進んできた応募作品のなかにも、キャッチコピーについての規定を満たしていないが故に、受賞を逃した作品があったというお話がありました。わたし個人としては、作品自体の力があるのだから、それはそれでいいのかなと思いましたが、いっぽうで、規定は規定ですから、仕方ないとも。審査員は、辛いですね。でも、来年度以降、ルールのあり方を考える余地はあるのかな、と思いました。
また、絵が苦手な子どもも、絵は劣るかもしれないですが、うまい言葉をキャッチコピーとしてつけられると、ポスターとして訴えかけてくるものです。下にはりつけた用紙(応募者が書いた作品紹介)を読まなくても、ポスター内に書き込まれたキヤッチコピーひと言で、伝えたいことが伝わるようなポスターが出てくると、意義があるかなどと思いました。
今後も楽しみにしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
⑤国連大学 望月理佳
わたしは、普段国連大学におりますので、SDGsについては日々考えています。でも子どもたちは、こうしたポスターを完成させるには、かなりのステップが必要だろうと思いました。その結果のポスターを今日、実際に目にして、子どもたちの頑張りに対し、純粋に感動しました。国連大学でSDGsに直接関わる立場として、身が引き締まる思いがしました。本日は参加させていただき、誠にありがとうございました。